フリーターから営業職に就職→短期離職。それでももう一度営業職を選んだ理由

フリーターから営業職に就職→短期離職。それでももう一度営業職を選んだ理由

公開日:2018/11/09  最終更新日:2018/11/12

「フリーターからようやく営業として就職したんですが、営業活動がキツく辞めてしまいました。かといって、文系の自分にできることが何か分からないんです……」

Aさんとのカウンセリングは、このような会話からスタートしました。

大学卒業後フリーターとして数年過ごしたAさんが最初に選んだ就職先は、「不動産投資営業」でした。そんなAさんですが、なんと3ヶ月で短期離職してしまったんです。

今回はフリーターから営業職に就職したにも関わらずたったの3ヶ月で短期離職してしまったAさんが、再び営業職として就職することを選ぶまでのストーリーをお伝えします。

フリーターから就職した営業職を、たったの3ヶ月で離職した理由

社会人としてのギャップに苦しむ男性
Aさんがフリーターから就職した会社を辞めた理由は、一言で表すと「キツさ」に他なりません。しかし、「営業がキツかった」とは単純には言えない部分がありました。

フリーター時代の就職活動の軸

フリーターから就職しようと決心した際、Aさんの就職活動の軸はズバリ「稼ぎたい」でした。

  • 将来家庭を持ちたい
  • 良い家に住みたい
  • 良い暮らしがしたい

など、「バリバリ稼いで人生を充実させたい!」そんな気持ちで就職活動に臨んでいたんです。前向きで良いですよね! 大学在学中はずっとラグビー部に所属し体育会系の環境で過ごされていて、フリーター時代もアルバイトでガツガツ稼ぐ生活が非常に楽しかったそうです。

やる気がある人材であれば、たとえフリーター期間があったとしても、企業は“バリバリ稼げる部署”に配属します。

身につけているもの、雰囲気、仕事への熱意……そんなカッコいい先輩社員を見て、ますます「自分もそうなるぞ!」とモチベーションがあがったそうです。

そんな訳で、成果主義で稼げそうなイメージのある業界“不動産投資の営業マン”としてAさんは働き始めました。

Aさんが感じた入社後のギャップ

フリーターから見事に営業の内定を獲得し、意気揚々と入社したAさん。早速営業職として新規顧客の獲得業務をスタートさせました。

多くの場合、不動産投資事業の新規顧客開拓の手法は電話です。つまり、“テレアポ”ですね。Aさんの入社した会社も例外ではなく、なんと1日400件程テレアポを行っていたとのこと!

こういった手法は、種まき(断られながらも見込み顧客を作る作業)が非常に大切で、いきなり成果が出るものではありません。Aさんも、毎日必死に食らいついていました。

ここまで書くと「テレアポがキツくて短期離職したんだな」と思う方もいるかもしれませんが、実はそうではなかったんです。

Aさんが就職した会社は、残業が常習的。さらに、残業後の飲み会も日常的にあったそうです。そのため、家に帰るのは深夜を過ぎてから……。そんな日々が毎日続いていきました。

仕事そのものはしっかりこなしていたAさんですが、

  • 拘束時間が長い
  • 仕事後の飲み会などが常習的
  • “飲み会までが仕事”という価値観

このような環境・社風についていけなくなってしまった、というのが退職の理由でした。

退職前後の精神状態

Aさんは、自身の幸福度がかなり下がってしまっている状態でした。

仕事でなかなか成果が出ないことも辛い部分ではありますが、それは新入社員であれば誰でも経験することでしょう。

それに加えて飲み会が頻繁にあり「ここまで時間的に拘束される必要があるのか」と疑問を持ち、モヤモヤと過ごしてしまい、睡眠不足も重なり体調を崩してしまったんです。

なんと、当時の休日は月4日ほどだったとのこと。それはキツいですよね……。

Aさんは学生時代、ラグビーという厳しいスポーツを行ってきました。フリーター時代も、何年も同じアルバイトを続けていたりと、元々のストレス耐性は強い方です。

そんなストレス耐性が強い方でも、社会に出た時に感じるストレスはまた別のもの。

社会に出た後に感じるストレス、それは「自分が納得しているキツさなのか」という部分がポイントになります。

「この練習はきついけど、乗り越えたら上手くなる」
「自分の目標のためには、この作業が絶対に必要だ」
「何よりも自分が決めたことだ」

そんな風に納得して取り組める時は、人って結構強いです。大概のことは乗り越えられます。

フリーターから営業職に就職したAさんが会社で感じたストレスは、下記のような項目。

「入社してから追うのは、自分の目標ではなく会社の目標であることへの違和感」
「なぜこの作業が必要なのか、説明してくれる上司がいない」
「評価基準が分かりづらく納得しにくい」

こういったストレス要因を上手く飲み込めなかったAさんは、その会社で営業職を続けていく自信がなくなってしまったんです。

初めてお会いした時、「自分はもう社会復帰できないかもしれない」と完全に自信を失っており、側から見ても自分を追い詰めているように感じました。

フリーターから営業職に就職して短期離職…次も営業を続けるべきなのか、否か

次の就職先に営業を選ぶか悩んでいる様子
Aさんは「営業職としてのキャリアを続けるべきなのか」と、非常に悩んでいました。フリーターから頑張って就職した会社を短期離職してしまったこともあり、「数字を追うのは無理なのではないか」と自信を失っていたのです。

正直、営業はもう嫌だと思った

「営業よりも、専門的なスキルを身につけるITエンジニアの方が向いているかもしれない」

そんな風にAさんは話していました。

“まだどの職種を目指すべきか決めるべき状態じゃない”と思った私は、初回のカウンセリング時に、営業職の話や別職種での働き方について様々な角度から詳しくお伝えしていきました。

退職理由を因数分解

カウンセリングで気付いたことは、Aさんは営業が嫌だから辞めたわけではない、ということです。

拘束時間の長さや職場の価値観、そういったところにギャップを感じて退職に至っているわけです。また一口に“営業職”といっても、会社によってカラーや求められる素質は様々。営業職全般を否定してしまうと今後のキャリアの選択肢を狭めかねません。

「そもそも働く上で大切にしたいことは何か?」

Aさんとは、こういったキャリアプランを見つめ直すことから話を進めていきました。

新たに設定した就職活動の軸

Aさんが働く上で大事にしたいことは、下記の3つにまとまりました。

  • 長期的なキャリア形成が可能(仕事の幅が広がっていく)
  • 標準的な労働時間(繁忙期などの残業はあり)
  • やはり(将来的には)稼ぎたい

フリーター時の就職活動の様子から分かるように、もともと働くことには前向きで「活躍したい」という想いも持っています。それであれば、“将来的に仕事の幅が広がってくる内容の業務に就くべき”という話をしました。

そのために、総合的に「会社の利益部門を担うポジション」というようなイメージで就職活動を進めていきました。

標準的な労働時間に関しては、現在働き方改革が叫ばれている背景もあり、残業が規制されている会社も多いのでそこまで心配しなくても良いでしょう。

ただ、Aさんが望む「キャリア形成」を叶えるためには「決められた時間内だけ、マニュアルで決められた作業だけをこなしていれば良い」というような定型的な業務を続けるわけにはいきません。

マニュアルの範囲を超えて、周囲を巻き込むよう働きかけたり、そもそもゴール設定を自分で行ったり、そんな抽象度の高い業務も入ってくるため、毎日定時で帰れるわけではないことも理解してもらう必要がありました。(もちろんここは裁量を持てる部分でもあるので、早く処理すれば良いだけの話です。)

そして、「将来的には稼いでいきたい」という希望を叶えるにはキャリア形成ともつながってくるのですが、

  • 定型的な業務から抽象度の高い業務にチャレンジできる環境があること
  • 専門性を身につけられる環境があること
  • マネジメント業務を経験できる環境があること

などが必要です。

決められた定型的な業務をずっとやっていてはそれが機械に置き換わってしまう可能性もありますし、専門性を身につけていくことは誰にでもできる仕事から脱却することにつながります。

そんな内容で求人を見ていき、就職活動を進めていきました。

フリーターから営業職に就職し短期離職したAさんが、再度営業の内定を獲得した理由

再び営業職に就職し、握手を交わす男性
Aさんは、無事に環境コンサルタント営業として内定を獲得します。Aさんと就職活動を続けていって感じた“内定獲得のポイント”は、次の2点です。

素直さ、人当たり

Aさんはとても人当たりの良い方でした。実は、3ヶ月で退職した前職で仲良くなった顧客(BtoC営業だった一般の方)からも慕われていたんです。

「仲良くなった顧客の方で、ずっと病気でお休みされていた方がいらっしゃったんです。でも、先日元気になったと連絡がありました! 実はこの後お話しに行くんです。お土産って何が良いと思いますか?」

はい、この台詞でAさんのお人柄は伝わるでしょう。人と気持ちの良い付き合いができる方でした。

仕事に対する覚悟

Aさんが3ヶ月で早期退職してしまったことは事実です。そのことを重く受け止めており、今後に活かそうと必死になって考えていました。

短期離職の要因は、

  • 仕事を自分ごととして捉えられていなかった
  • 会社から与えられた目標を追う中でキツくなってしまった

上記の2点です。

そのため、自分の仕事軸を再度定義し、次の職場では仕事を自分ごとに捉えようとしていました。その態度は表情や言葉尻にも現れ、「ぜひ仕事を任せたい」と面接官相手に思ってもらえたのでしょう。

フリーターから営業職に就職→短期離職→営業へ再就職。そんなAさんの就活サポートを終えて思うこと

キャリアチェンジすべきか否か悩む人
Aさん、本当にお疲れさまでした。

Aさんの就職サポート途中では、やはり早期離職が仇となり書類選考が通過しなかったりしたこともありました。それでも諦めずに続けている姿勢は、本当に素晴らしいと思いました。

今回のAさんの就職活動は「キャリアチェンジすべきか否か」がポイントになってきます。

皆さんに知っていただきたいのは、一つの会社で上手く行かなかったからといって「その職種が向いていない」と思う必要はないということ。同じ職種でも会社によって求められることは様々。

もっとフラットに、「自分が何を大切にしていきたいか」そこから仕事選びをしていくと良いと思います。

ここで大切なのは、市場の感覚も失わないこと。自分のやりたいことが市場から求められてなかったら、仕事にならないですからね(笑)。

それはカウンセラーとも一緒に柔軟に擦り合わせしていけば良いですし、入社後も上司や会社と柔軟に擦り合わせをしていければ良いでしょう。

  • 短期離職してしまった方
  • キャリアチェンジをしようか悩んでいる方
  • フリーターから就職したいと思っている方

そんな方は、ぜひUZUZにご相談ください。

一緒に「自分なりのキャリアプラン」を考えていきましょう。