どうして日本の採用市場には「既卒」という奇妙なカテゴリーが生まれたのか?

就活に焦りまくっているUZUZインターンでございます

いよいよ、3月からの新卒採用活動解禁が目の前に迫ってまいりました。「3月までには筆記対策、自己分析を終わらせ、行きたい業界・企業を決めて万全の状態で始めなくては」焦っている就活生。「会社説明もないのに3月まで何したらいいの」ゆったり構えている就活生。人それぞれかと思いますが、採用する側の企業も今年は大手企業の動向を見ながら動くしかない、というのが実情のようです。

申し遅れましたが、私現在就職活動を目前に控えた大学四年生で、UZUZでインターンをしている恵と申します。

なんとなく焦ってインターンに6社ほど申し込んで全滅し、いよいよ焦っています。学生時代頑張ったこともまとめなくてはいけないし、自己PRで何をアピールするのか考えなきゃいけないし、あと一ヶ月で何とかなるのか甚だ疑問です。

「やっぱり100社くらいエントリーしなきゃだめ?」
「ESどれだけ書くの?」
「業界研究も企業研究も全部するの、不毛な気がする!」
「そもそも意外とテストがやばい」

日々友人と繰り広げられる会話は明るいものではありません。本屋も新聞も就活フェアで急かしてくるし、街中でリクルートスーツを着た学生を見かけると無性に焦る、そんな日々が続いております。

一層激化していく就職活動

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なぜ、こんなに大変な新卒の就職活動が生まれ、「既卒」という言葉が生まれたのでしょうか。経団連とリクルートの動きから今の就職活動について紐解いていきたいと思います。

ちなみに就職活動開始の時期って誰が決めてるの?

そもそも、採用活動のスタート時期って誰が決めているものなのでしょうか??活動解禁日を定めているのは経団連です。「経団連の倫理憲章」に基づくもので、経団連に加入している企業が任意で守るものになります。1953年に作られた「就職協定」というものが現在の倫理憲章の前任になります。しかし、大学・日経連・文部省・労働省を中心とする「就職問題懇談会」が作ったこの規則、罰則規定のない紳士協定に留まり、効果のほども小さいまま1996年に廃止されてしまいました。

就職活動開始時期は遅くなってきている?

1997年度の採用活動から登場したのが、現在まで続く日本経団連が中心になって定めた「倫理憲章」です。2003年の改定で4年生になる4月1日以前の選考は行わない、と早期選考にくぎが刺されました。また、今回の改定で面接開始も15採用の4月から16採用は8月と大幅に後ろ倒しになり、10月の内定式まで短期勝負になりました。

開始時期が遅れてるけど、実は活動期間は長引いている?

とはいえ、経団連に所属していないベンチャー企業には全く関係なく、優秀な学生を大手に先駆けて獲得していくことが出来ます。ベンチャー企業が早期から選考を始めれば大手企業もインターンシップ等で優秀な学生を獲得するために水面下で選考を進めます。早期のインターンシップに参加する学生はその企業に対して本気で興味がある学生である可能性が高いため、内定辞退を恐れる企業にとっては好都合な候補者になります。

結果として就活生も経団連の決定の恩恵にあずかることなくベンチャーの選考開始のタイミングから倫理憲章を守る大手の選考まで長期の就職活動をしなくてはならならなくなっています。いくら選考開始時期を遅らせても実際の就職活動期間は逆に伸びているという矛盾を生んでいます。

就職先を自分の意思で選べるようにしたのはリクルート?

かつては当たり前でなかったコネなどを使わないで自分のしたい仕事を探すスタイルを作ったのはリクルートです。1962年、大学新卒者向けに「企業への招待」を創刊したのが始まりでした。タウンページのような一つの冊子に企業の広告が掲載されており、冊子から行きたい企業へ履歴書を送れるという画期的なものでした。これを皮切りにその後もリクルートにより「人を集めて選考をする」システムが構築されていきました。

少し流れを見ていこうと思います。

1974年 候補者を学力で線引きするSPIを開発
1996年 「RECRUIT on the NET」(後のリクナビ)が開始
2001年 「リクルートナビキャリア」(後のリクナビNEXT:既卒・第二新卒特化型求人媒体)
2013年 「SPI3」が開発され、性格適性検査が充実されました。

このリクナビの台頭により、名の知れた企業に大量に人が集まり、選考が熾烈になるという現代まで続く就職活動のゆがみが生まれてきました。

ついに「新卒」ではない若者、「既卒」の登場

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一括新卒採用は景気に大きく左右されます。1993-2005年の就職氷河期と呼ばれる厳しい時代では、競争の増す中、内定のないまま卒業していく大学生が多く生まれてしまいました。既卒という概念が生まれたのはこの頃ではないでしょうか。このバブル崩壊やITバブルの崩壊により生まれた既卒の方々の多くがNEETとなり、社会問題になりました。

その後、2008年に起こったリーマンショックでは内定を取り消す企業が続出し、これもまた大きな社会問題としてメディアに取り上げられました。卒業を目前にしていた多くの学生が既卒となり、その後フリーターを続けて就職活動をする方が続出しました。景気が良ければ大手の採用人数も増えて倍率は下がりますが、一方景気が傾くと狭き門の戦いは熾烈を極めます。

ということは景気回復したら既卒減るんじゃないの?

しかしながら、現在の日本は回復傾向にあるのに、既卒の方は減っておりません。14年度に大卒で就職した人(非正規雇用を含む)の割合は前年よりも2.5ポイント増えての69.8%でした。4年連続で上昇したとはいえ芳しい数字とは言えません。(2014/08/10 日経MJ)

大企業に人が集まり、中小企業では人不足

この問題が出てきたのは最近の話。かつての就職活動はリクルーター制度、紹介で行われていたためこんなに極端な競争はありませんでした。東京の有効求人倍率は1・64倍で、(2014/12/27 日本経済新聞 11月労働局調べ)統計上はこんなに熾烈な競争にはなりえません。

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上の図を見ると就活いけるんじゃない?という気持ちになるかもしれませんが、もっと詳しく見てみたいと思います。次の図はワークス大卒求人倍率調査(2015年卒)なので、参考までに。

300人未満 4.52倍
300~999人 1.19倍
1000~4999人 0.84倍
5000人以上 0.55倍
300人未満と5000人以上の倍率差(ポイント) 3.97

名の知れているいわゆる大企業の倍率、0.55倍。一方で中小の倍率4.52倍。大手だけを狙うのが就活じゃないという言葉も聞きつつ、大手媒体に煽られれば名の知れた企業にしか目がいかないという就活生の実態はデータにも表れています。

100社エントリーは当たり前だけど、どこにエントリーしたんだっけ?

大手有名企業に人が集結し、優秀で、コミュニケーション能力のある人が多くの内定を取り、その他大勢の学生が「ナビから100社エントリーして60社ESを書く!」という風潮に流されながら必死に一社内定を取るようになっていきました。客観的に見れば非効率に見えますが、渦中の学生はこのような進め方をする人が少なくないと思います。

今後、「既卒」は減るの?増えるの?

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アベノミクスの影響で売り手市場と言われている15、16採用でさえこの状況はあまり変わりません。とは言いつつも景気上昇の影響もあって今年の採用は上向きと言われています。

実際はわからない

2016年、既卒は増えるのではないかと考えられます。というのも就職活動解禁後に素直に就職活動を一からはじめても上で述べたように大企業は内定者を囲い込み済みで非常に狭き門になっています。しかし気づかず出来レースに乗っかってしまい、なかなか内定が取れないということが起こりえます。

選考開始から内定式までの時期が短い中で失敗すると巻き返しを図ることが難しく、そのまま卒業してしまう可能性があるため、既卒は増えるのではないでしょうか。

既卒の就職も浸透してきた

内定を獲得していない状態で卒業する事って正直不安ですよね。ただ、現在では景気も徐々に上向き、既卒にも多くの機会が与えられるようになってきました。実際、UZUZでインターンをする中できちんと対策してうまくいく例をたくさん見てきました。
ただ新卒の就職活動とは勝手が異なるので早めにプロに相談することが大切だと思います。もし何か私たちにお手伝いあることがあれば迷わずにUTWOまでご連絡ください。

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