「IT系の仕事に就きたい」と考えている人であれば、インフラエンジニアという職種名くらいは聞いたことがあるかもしれません。
しかし、一体どんな仕事内容なのか、必要なスキルは何かは知らない人がほとんどだと思います。
インフラというと、電気や水道、交通など、生活に欠かすことのできないライフラインを想像する方が多いと思いますが、今やインターネットも私たちにとってはめちゃくちゃ重要なライフラインですよね。
インフラエンジニアは、簡単に言うとインターネットの基盤を整えてくれるエンジニア(技術者)のこと。
そこでこの記事では、インフラエンジニアの仕事についてわかりやすく徹底解説していきます!
この記事でわかること
- インフラエンジニアの仕事内容は大きくわけて、設計・構築・運用保守
- 一口にインフラエンジニアといっても、種類がたくさんある
- インフラエンジニアの一番の魅力は「将来性」と「需要の高さ」
- インフラエンジニアの平均年収は約547万円程度
- 未経験からインフラエンジニアを目指す際はCCNAなどの資格取得がおすすめ
コース名 | 特徴 | サイトURL |
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この記事の目次
インフラエンジニアの仕事内容と必要なスキル
インフラエンジニアのエンジニアの仕事内容はズバリ大きく次の3つに分けることができます。
- 設計
- 構築
- 運用・保守
インフラエンジニアの仕事は、上の図のように、まず1の「設計」から始まり、2で「構築」されたシステムを、3で「運用・保守」していくという流れになります。
つまり、設計の段階が最も高い技術力を必要とするわけです。
では、ここからはさらこの3つの仕事についてより詳しく解説していきましょう!
1.「設計」の仕事内容と求められるスキル
といっても、いきなり設計を始めるわけではありません。
設計担当はクライアントがどのようなITインフラを求めているのか、まずはその「目的」を明確にし、その目的を達成するために必要な「機能」や「性能」などを書き出していきます。
この作業は「要件定義」と呼ばれ、要件が決まると次に設計書を作成します。
設計書というと難しく考えてしまうかもしれませんが、要は、
- どのくらいの予算が必要か
- いつまでに何をするのか
- どのような機器が必要か
といった「これから何をするか」という計画を、プロジェクトメンバーの誰が見てもわかるように可視化することです。
インフラ設計にはどんなスキルが必要?
インフラ設計は、いわばインフラエンジニアの仕事の軸となる部分。
そのため、次のような高いスキルが求められます。
- クライアントが本当に求めていることをヒアリングで引き出すコミュニケーション能力
- クライアントのニーズを具現化する企画力
- 誰にでも伝わる設計書を作るドキュメント作成能力
- 問題を解決へと導くためののITインフラの知識と経験
2.「構築」の仕事内容と求められるスキル
設計書が完成したら、設計書に沿って必要な機器やソフトウェアを準備し、実際にインフラを作る構築作業に入ります。
大まかには次のような流れとなります。
- 必要な機器やソフトウェアを現場に運搬する
- 機器を組み立てる
- それぞれの機器を配線で接続する
- ソフトウェアをインストールし、設定する
- 動作確認と負荷テストの実施
インフラ構築の仕事に求められる能力(スキル)
先ほどインフラ構築のイメージとして自宅のPCの設定の例を挙げましたが、実際の現場では様々な機器を組み合わせて大人数で作業をすることになります。
そのため、インフラ構築では次のようなスキルが求められます。
- 効率よく作業を進める計画力
- 現場で大人数を動かす管理能力
- ネットワークやサーバなど広範囲にわたるシステムを網羅する知識
- 重量物の多いインフラ機器を動かす体力
3.「運用・保守」の仕事内容と求められるスキル
完成したシステムが正常に動作するようチェックしたり、トラブルが起きた際の対応などを行うのも、インフラエンジニアの大切な仕事です。
仮にITの知識があったとしても、安定した運用のためにインフラエンジニアに仕事を依頼している方がほとんどです。
インフラは24時間365日稼働することが求められているため、インフラエンジニアの仕事では、実は構築が完了してから行う運用・保守業務も重要な仕事なのです。
なお、運用・保守業務は大きく次の3つがあります。
- 障害対応
- キャパシティ管理
- インフラ起因ではない原因の切り分け
まず、1の「障害対応」は、その名のとおりインフラに障害が発生した時に対応するトラブルシューティングの役割です。
次に、2の「キャパシティ管理」は、実際にインフラを稼働させた時のアクセス数とデータ量が、設計時に想定していたものと相違ないかを確認し、相違があればちょうど良い使用環境に調整する仕事です。
そして、3の「インフラ起因ではない原因の切り分け」は、システム障害が起こり、インフラエンジニアに問い合わせが入った時に、トラブルの原因をはっきりとさせる仕事です。
インフラ起因の障害であればインフラエンジニアが対応する必要がありますが、例えばプログラムのバグやアプリケーションの設定ミスであれば、インフラエンジニアの対応外となります。
インフラ運用・保守の仕事に求められる能力(スキル)
いつどのタイミングで発生するかもわからないインフラ運用・保守の仕事では、フットワークの軽さはもちろんのこと、次のようなスキルが求められます。
- 社交性(インフラ運用・保守はチームで行うことが多いため)
- チームのメンバーに対しての適切な頻度でのわかりやすい報告と連絡
- ITインフラに関する基礎的な専門知識全般
インフラエンジニアの種類はサーバーとネットの2種類ではない
ここまではインフラエンジニアの仕事内容の基本となる部分について解説してきましたが、実はインフラエンジニアと一口に言っても、その業務領域は多岐に渡るんです。
インフラエンジニアの業務領域は、細かく分けると次の6つに分類することができます。
- ネットワーク
- サーバー
- データーベース
- セキュリティ
- ハードウェア
- クラウドサーバ(AWS、Azure、GCP等)
呼び方:ネットワークエンジニア どのような機器を用いれば最適なネットワーク環境を構築できるかを設計し、さらにネットワーク環境の構築や、運用・保守を行う。 | |
呼び方:サーバーエンジニア クライアントの業務に必要な情報を格納しておくために必要なサーバーの設計を行う。さらに、サーバを機器の固定や他の機器との配線などの構築・運用や保守も行う。 | |
呼び方:データベースエンジニア 膨大な量のデータを活用するための方法や、データを管理する方法など、データベースの設計や構築・運用・保守などを行う。 | |
呼び方:セキュリティエンジニア セキュリティ対策に特化しており、セキュリティ機器の導入や、不正アクセスの制御、サイバー攻撃などがされた際の分析などを行う。 | |
呼び方:カスタマーエンジニア クライアントが業務で使用するコンピューターやシステムなどのサポートを行う。 | |
呼び方:クラウドエンジニア クラウドサービスを利用したシステムの設計や構築、保守・運用を行う。 |
インフラエンジニアの一番のメリット・魅力は将来性?
やりがいや魅力を感じる場面は人それぞれではあるものの、やはりインフラエンジニアとして働くことの一番のメリットは将来性と需要の高さでしょう。
「インフラ」というだけあって、インターネットはもはや私たちの生活にはなくてはならないライフラインのひとつです。
インターネットに変わる新しい何かが登場すれば話は別ですが、少なくとも、数十年先単位で考えた場合に、インフラエンジニアの仕事はまずなくならないと言えます。
それどころか、当面の間はIot(モノのインターネット)化がさらに進むことが予想されるため、今以上に通信システムの基盤を作る仕事、つまりインフラエンジニアの需要は高まる一方でしょう。
また、インフラエンジニアは「エンジニア」という名前がついているだけあって、れっきとした技術職です。
そのため、インフラエンジニアとして「手に職」をつけておけば、転職に困ることもなければ、技術や知識を身に付ければ身に付けるほど、インフラエンジニアとして自分の価値を高めることも可能です。
なお、インフラエンジニアの将来性や仕事のやりがいについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
「もっとインフラエンジニアのリアルな話を知りたい!」という方はぜひこちらもチェックしてみてくさいね!
インフラエンジニアの平均年収は高め?
でも実は年収が低いとかだったら嫌だな……。出世できるのかも気になるし。
いくら将来性があり需要が高い仕事でも、年収が低いとなると就職も考えてしまいますよね。
まず、インフラエンジニアの年収についてですが、平均年収は約547万円程度です。
年代別に見てみると以下のとおり、全体の平均年収よりも全ての年代において年収が高めということがおわかりになるかと思います。
年代 | インフラエンジニアの 平均年収 | 全体の平均年収 |
---|---|---|
20代 | 392万円 | 348万円 |
30代 | 553万円 | 444万円 |
40代 | 636万円 | 510万円 |
50代 | 659万円 | 613万円 |
引用元:求人ボックス給料ナビ「インフラエンジニアの仕事の年収・時給・給料情報(更新日:2021年3月15日)」
引用元:doda(デューダ)「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報)【最新版】(公開日:2020年12月7日)」
なお、今後インフラエンジニアの需要はさらに高まることが予想されますので、近い将来、インフラエンジニアの年収はさらにアップすることも期待されます。
IT系職種で就職を考えている人の場合、プログラマーという仕事が気になっている人も少なくないかと思いますが、プログラマーの平均年収はというと、438万円。
引用元:求人ボックス給料ナビ「プログラマーの仕事の年収・時給・給料情報(更新日:2021年3月15日)」
なんとインフラエンジニアよりも100万円以上も平均年収が低いという衝撃のデータが……!
ただ、プログラマーで働く人は将来的にシステムエンジニア(SE)にキャリアアップすることが多く、その場合、平均年収はインフラエンジニアとそれほど変わらなくなります。
年収について詳しくはこちらの記事でも紹介しております。ぜひチェックしてみてください!
インフラエンジニアのキャリアパス・キャリアアップ先について
インフラエンジニアがキャリアアップを目指す場合の職種として代表的なものが次の3つの職種です。
- スペシャリスト
- プロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャー
- ITコンサルタント
ちなみに、ITコンサルタントの平均年収は約620万円で、中には年収1000万を超える人もいるようです。
引用元:求人ボックス給料ナビ「ITコンサルタントの仕事の年収・時給・給料情報(更新日:2021年3月15日)」
他にも、インフラエンジニアは自宅でも仕事ができるため、副業で稼いだり、フリーランスなど独立することでさらに年収をアップさせることもできるでしょう。
なお、インフラエンジニアのキャリアパスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
「インフラエンジニアからスタートして最短距離でどんどん稼ぎたい!」という方は必見です!
未経験から資格取得可能!インフラエンジニアに必要な資格
インフラエンジニアの仕事には、大きく「設計」「構築」「運用・保守」の3つがあると最初にお伝えしました。
設計や構築がほぼ1回で終わる仕事である一方で、「運用・保守」については、インフラが稼働している限り半永久的に仕事が続いていきます。
そのため、ITインフラの需要が増えれば増えるほど「運用・保守」をする人の需要も増えるというわけなんです。
インフラエンジニアになるために、特別に何か資格を取らなければならないというわけではありません。
ただ、インフラエンジニアの仕事は未経験者でもなれるとはいえ、知識や経験がある人の方が当然採用されやすい傾向にあります。
そのため、インフラエンジニアを目指すのであれば、まずは資格を取得し、単純に熱意だけではなく「実際に資格も取っている」というやる気の証明を見せる方が内定への近道となるでしょう。
ちなみに、未経験者からインフラエンジニアを目指す場合には、次のような資格を取っておくことをおすすめします。
資格名 | 概要 |
---|---|
世界最大手のネットワーク機器メーカーCiscoSystems社による技術者認定資格の一つ。インフラエンジニアの登竜門的資格。 | |
Linuxと呼ばれるOSに対しての技術力を測る試験で、日本市場向けに作られたもの。インフラエンジニアには必須のスキルといえるもので、3段階のレベルがある。 | |
ITエンジニアに限らず、ITに関する基本的なスキルを身につけたい人を対象にした国家試験です。PCを使用したCBT方式の試験のため、試験日は自分で設定できる。 | |
ITエンジニアを目指すのであれば取得しておきたい国家試験。ITの基礎はもちろん、プログラミングやセキュリティ、ネットワークといったITに関する幅広い分野の知識を学ぶことができる。 |
なお、インフラエンジニアの実務や就職、転職に役立つ資格はこの他にも様々なものがあります。
インフラエンジニアに関係する資格についてはこちらの記事で詳しくご紹介していますので、資格について気になる方はぜひ以下の記事をチェックしてみてください。
36人にリアル調査「インフラエンジニアに転職してよかった?」
ここまでインフラエンジニアについての様々な情報をお伝えしてきましたが、「実際に働いている人はこの仕事をどう思っているのか?」というのは気になるところですよね。
そこで、UZUZではUZUZを利用してインフラエンジニアとして転職し、現役で活躍しているインフラエンジニア35人にアンケートを実施。
「インフラエンジニアに転職してよかったですか?」という質問をしてみました。
最後に、アンケートに回答していただいた方の「インフラエンジニアになってここがよかった!」というエピソードをいくつかご紹介したいと思います。
27歳/男性/インフラエンジニア歴3年
「インフラエンジニアになって需要の高い人材になれた点がよかったと思います。
現在コロナウイルスで就職が大変な状況が続いていますが、私は昨年コロナの影響を全然受けずに転職・案件獲得を成功させられました。
不況にも負けない市場価値をつけられたと思います」
25歳/女性/インフラエンジニア歴2年
「ソフトウェアの異常終了や、ネットワークが繋がらないなどのトラブルを解決したときに、この仕事で良かったと感じます。
問題がどこにあるのか切り分けをしていき、徐々に正解に近づいていると感じたときのおもしろさや、人から助かったよと感謝されるのも魅力です」
28歳/男性/インフラエンジニア歴3年弱
「インフラエンジニアは自己研鑽と非常に相性の良い仕事だと思います。
努力次第で高収入、高待遇、収入は低いが残業は少ない、など多様な働き方を実現できると思います。
人自体はどの会社も足りていないので、転職も比較的容易だと思います」
31歳/女性/インフラエンジニア歴1年5ヶ月
「地味ながらも、なくてはならない存在であることにインフラエンジニアとしての価値を感じています。
この仕事は、エンドユーザーの方の視点からすると、その存在が意識されることは少ないかと思いますが、あらゆるITサービスは、インフラ部分の品質に左右されます。
便利なITサービスの提供を支えていると感じられるのがこの仕事の魅力だと思います。」
26歳/女性/インフラエンジニア歴10ヶ月
「インフラエンジニアになって良かったです。
技術と知識を身に付ける為に常に勉強が必要な仕事ではありますが、自身の成長を感じることのできる仕事だと感じています」
UZUZでは、今回ご紹介したインフラエンジニアだけではなく、様々なIT系職種に関するご相談も受け付けています。
IT系職種に限らず、就活のことでお悩みなら是非私たちUZUZの「ウズキャリ」までお気軽にご相談ください!