既卒のための業界解説|若者が何となく公務員を目指してしまう理由

知ってるようで実は知らない、公務員という不思議なしごと

公務員と一言で言っても、その種類には様々なものがあります。中央官庁に官僚として勤めたり、各都道府県の公的機関の職員として働いたり。国民の安全な暮らしを守るための警察官や、消火活動や人命の救助を行う消防士、公立学校で働く教師も、実は公務員です。これら以外にも、たくさんの種類の公務員が、今日も私たちの快適な暮らしのために働いています。

公務員の種類について、
詳しくは「UZUZ業界解説│「公務員」という職業はありません」をご覧あれ。

また、公務員になるためには公務員試験を受験しなければなりませんが、こちらにもいろいろなカテゴリーが存在しています。応募するための学歴も、高卒で良いものもあれば、大卒以上を要求するところもあります。公務員だからといって、一言ではくくれないのが現状です。

公務員試験について、
詳しくは「UZUZ業界解説│公務員採用までの流れ」をご覧あれ。

しかし、これだけバラエティに富んだ職種であるのにもかかわらず、公務員を目指す人の理由には、一貫するものがあります。中でも多いのが、「親や先生など、周りに勧められたから」という理由ですが、就職を前にした若者たちが公務員としての将来に憧れる理由は、ほかにもあるようです。

公務員試験を目指す理由その1|解雇がないという安全神話

就職を控えた若者たちが公務員を目指し、試験勉強をする大きな理由の一つに、「圧倒的な安定性」というものがあります。これは、公務員の仕事内容や給料、そして待遇が、民間企業のそれと比べ、ほとんど変動がないからでしょう。正直、「解雇になることがほとんどない」という安全神話を信じて、公務員を目指している若者がほとんどです。

その中でも一番魅力的なものは、安定した、しかも民間企業の社員よりも多めの給与だと思います。2012年のデータによると、全地方公共団体の地方公務員の平均給与月額は、何と約40万円を超しています。東京都の都職員や指定都市の地方公務員なら、それ以上の給与を見込めることもあります。また、年度によってはさらに高額な給与になることもあり、その年には給与額の変動もないため、おいしい仕事だと思います。

また、公務員の仕事内容自体も、民間企業と比べると安定しています。警察官や消防士にならない限り、基本的には仕事は定時終わりであることが多い。残業もほとんどないため、家族との時間や趣味に打ち込む時間をより多くとることができそうです。もちろん、部署によっては夜中まで残業しなければならない部門もありますが、こうした余裕のある勤務スタイルが、企業戦士のようにバリバリ働くよりも、自分の時間を大事にしたいと考えている若者たちの心を惹きつけているのかもしれません。(正直、「楽して稼ぎたい」という理由が公務員を目指す理由の断トツの1位です。)

さらに、公務員としていったん働き始めると、不正な解雇や、遠くの勤務地への転勤などをすることもほぼありません。また、公共機関ですので、企業のように倒産することもありません。余計なプレッシャーや恐怖に押しつぶされることなく、ゆっくりと安心して働ける環境にあることがほとんどのため、年配の世代に比べ、逆境に若干弱いと言われる若者たちには魅力的に見えているのでしょう。

公務員試験を目指す理由その2|各地方の魅力的な首長たち

メガホンを持って叫ぶスーツの男性

最近では、エネルギッシュで改革的な市長や県知事の発言が、新聞やニュースを頻繁に賑わせるようになってきました。中でも一番有名な例は、大阪府の県知事を務めた後、大阪市の市長を務め、再選を果たした橋下徹大阪市長ではないでしょうか。橋下氏は自らの政党「日本維新の会」のリーダーでもあり、その発言で世を湧かしてくれています。

また、橋下氏のほかにも、「関西の水がめは私が守る」と言い放った滋賀県知事の嘉田由紀子氏、児童の学歴低下を憂慮し、成績上位の小学校の校長名を公表した静岡県知事の川勝平太氏など、発言力のある「強い」首長たちが、ニュースに上り、世間の関心を集めています。

こうした強い首長たちの姿は、若者たちの市長や県知事に対するイメージにも影響を与えているようです。普段は気にも留めないような存在の市長や県知事たちが、突然斬新な意見をポンポンと言い出すことに、インパクトを受けているのではないでしょうか。

そして、このような強い首長たちに憧れ、その下で働いてみたいと思い始める若者もいるようです。市役所や県庁に関わる仕事は「お役所仕事」とも形容され、一般的には好意的なイメージに乏しいのですが、こうした市長や県知事の率いる場所でなら、いっしょに市政や県政を変えていけるかもしれないと思えるのかもしれないですね。

さらに、斬新な考えを持つ市長や県知事の多くは、TwitterFacebookといったSNSに参加し、情報発信や意見交換などを積極的に行っています。彼らのアカウントに向けてコメントをすれば、本人から直接返事が返ってくることも、今では珍しいことではありません。これにより、若者たちにとって、首長の存在はより身近なものになってきています。

公務員試験を目指す理由その3|ニュータイプ公務員への憧れ

笑顔を見せるスーツ姿の男女

「お役所仕事」という言葉にもあるように、公務員の中には高給取りの割に作業効率が目を見張るほど悪く、態度の悪い人がいるというパブリックイメージがあります。国家公務員や地方公務員を問わず、公務員を相手に手続きなどを行う際に、不快な思いをしたことのある人は、少なくないと言われています。(もちろん、私もそんな一人です。その時の文句はまた次の機会に…)

若者の中にも、公務員とのやり取りで不快な想いをしたことがある人はもちろんいます。しかし、だからと言って公務員を敬遠すると思いきや、だからこそ「自分がもっとましな公務員になってみせる!」と決意をする若者たちがいるようです。(日本もまだまだ捨てたもんじゃないですね。)

みんなの暮らしを守り、地域を活性化させていくという、公務員の意義を考え直し、それに見合うような仕事を積極的にこなしたいと望む、希望溢れる若者は私たちが思う以上に多いのかもしれません。ただ、公務員になってからその気持ちを持続することは難しいようです。でも、だからこそこれから公務員になる若者には今までと違う公務員になってもらいたいもんです。

公務員試験を目指す理由|まとめ

第三新卒の定義について考える女性

公務員になる理由というと、漠然と「周りに奨められたから、何となく」というものも確かにあります。しかし、公務員になれる人というのは、「行動力のある首長に憧れたこと」、または「公務員として意義ある仕事をバリバリこなしたい」と考えている人なのかもしれません。または、単純に要領が良く、試験も面接も難なくパスできる人なのです。

無闇に周りから奨められたから公務員を目指してしまい、試験勉強に何年も費やしてしまっている人がよくいらっしゃいます。公務員を目指している期間というのは、正直、企業からすると何ら価値はありません。むしろ、場合によってはネガティブな印象を与えかねません。今目指している方も、もう一度「どうして公務員を目指しているのか?」「何年間、公務員を目指すのか?」「もし公務員になれなければ、どうするのか?」を考えてみてはどうでしょう。公務員を目指すことも一つの道ですが、他に道はいくらでもあるのですから。

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